バグパイプはひっきりなしに

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俺はオーカーンを推していこうと決めた。

 2.28大阪城ホールで行われたキャッスルアタック最終日。NEVER、ジュニアヘビー、インターコンチの合計3つのタイトルマッチが行われた、ジュニアヘビーはデスペラード選手とファンタズモ選手を応援しているので当然注目していた。二冠も統一か阻止かのイデオロギー闘争であったため注目せざるを得なかった。しかしNEVERについて注視していたかといえば答えはNO、個人的にタイトルマッチの中では注目度が低かった。けれどオーカーン選手がそれをひっくり返してくれた。

 

辻陽太とグレートオーカーンと

 この試合には二つのテーマがあったと思う。オーカーン選手が初タイトルを獲得するか否かというものと、棚橋選手の現付き人、辻陽太選手がユナイテッドエンパイアに加入するかというものだ。

 試合開始後からオーカーン選手は辻選手に対しアクションを起こす、棚橋選手に攻撃するよう促したり椅子を要求するなどして辻選手を揺さぶっていく。辻選手の抱える早くヤングライオンを卒業したいという願いを積極的に利用した。オーカーン選手は自分の意志で海外遠征に出て新日本に帰還するという特例を通したレスラーである。オーカーン選手についていけば自分もレスラーとして新たなステージへ登れるのではないかと辻選手が思うのも無理はない、そこを巧みに利用してくるスマートな部分に気付いてからはグッと試合への注目度が上がっていった。

 結局辻選手が裏切ることはなかったが、あのシンキングタイムの長さは筆者をハラハラさせるには十分なものだった、このあたりからこの試合に惹かれていった。

NEVERらしい戦い

 棚橋選手がスリングブレイドを二連続で繰り出たとき「これは決まった!」と筆者は思ったがオーカーン選手は即座に立ち上がりカウンターのラリアットを棚橋選手に見舞った。この瞬間心が大きく揺さぶられた。相手の大技を食らおうとも前進することをやめなかったオーカーン選手の覚悟が画面越しにも感じられたのだ。

 素早く起き上がり、相手に反撃するさまをみて筆者はタフでハードヒットな試合ができる若手が現れたことがたまらなく嬉しかった。技術やマイクパフォーマンスといったものは向上していくものだが、各個人に備わった闘志は誤魔化しが利かないものだ。プロレスラーとして最も必要とされる資質が備わっていることをまざまざと感じさせられた場面だった。

正直推さない理由がない

 決着がつく直前に繰り出した旋回式の新技も派手で良い技だったし開けていない引き出しがまだまだあるように感じた。WK15での棚橋選手とのスペシャシングルマッチから2か月近くしか経過していないというのに大きな成長が見られた今、オーカン選手に期待しかない。

 あわよくば中邑選手がかつてインターコンチベルトを自分色に染め上げ、のし上がっていったようにNEVERのベルトをオーカーン選手の手でこれまで以上に輝かせられるんじゃないかという希望すら見えている。

 外野から何を言われようと我を通していくオーカーン選手にはそれが出来ると信じている。自身の野望のためにこれからも突き進んでほしい。